燃えろ〜

今日は会社の労働組合主催のボーリング大会。
ボーリングも好きではないし、この手の会社行事=レクリエーションと呼ばれるもの自体好きではないので本当は欠席したかったが諦めて出席する。
幸いにして我が社には若い男の子と女の子が沢山いるので、こういった行事を通じて若い衆同士、彼らにひょっとして何かが芽生えるかもしれない。そうしたらそれはそれで結構な事であろう。対象外のおじさんにはうっとおしい行事に過ぎないけど、これを期待してる若い衆もいはずだ。だからここは彼らの明日の幸せの為におじさん連中は脇役に回り我慢するのだ・・・・。

とにかく、オイラは1年半振りにボーリングをやる羽目になったのである。ボーリングねえ、、、、。
オイラがボーリングを好きでない理由の一つは”指が太い”という問題があるのだ。指が太い=ボールの穴に指が入らない・・・・。オイラの指の太さに合うボールといえば15ポンド以上となる。軟弱な男の子では投げられない重さである。オイラは勿論投げられるが、流石にカーブだのシュートだのといった変化球はこの重さでは無理だ。何となく納得いかないぜ。

今回のボーリング大会に当たってオイラが心がけた点は以下の通り。
①ズボンを破かない
②怪我をしない
③有る程度のスコアは狙う
④ブチ切れて、快楽に走らない

まず最も注意しなければならなかったのは①だ。
冬場ならまだしも、夏場にスーツ姿で運動するわけだから、汗でズボンの内側と太股がひっついて、そのままの状態で動いたらズボンがビリッってな事になりかねない。そうなったらとんでもない悲劇だ。
本来ならボールを投げるのに、全身を使って、下半身でボールは投げるべきなのだろうが、そんな事をしたらズボンがピンチだ。まさか空手着に着替えてボーリングをするわけにもいかないから、諦めて上半身=腕の力だけでボールを投げる様に心がける。

②ボーリングとはいえ、運動だ。普段ろくに運動をしてない連中が、仕事終えてボーリング場に駆けつけて来ていきなりボーリングをやる。素人は恐ろしいぜ。最低でもアキレス腱とか伸脚ストレッチぐらいはしておくべきだと思う。いきなりレンタルの履き慣れない靴履いてボーリングをやれば、いつアキレス腱を痛めてもおかしくはない。取りあえず人の事はおいといて自分だけは最低限の準備運動をやる。ただし、みんなの見てる前でやると「気合い入ってる〜」と言われて目立つので、トイレの個室でこっそりとやった。

③④
そもそもボーリングはスコアを競うゲームである。過程はどうでもいいのだ。結果が全てなのだ。そういう意味では現代を象徴してるといえよう。どんなフォームで投げようと、どんな回転のボールを投げようと、ようはピンが倒れればそれが正義なのである。ここで、スポーツだから汗をかかなきゃとか言って全力でボールを投げる様な行為を行ってはならないのだ。
いや、これが会社の行事でなければ、オイラはスコア何かを無視するだろう。いかに早い球を投げるか、いかにピンを豪快に倒すか、それが全てだと。しかし、会社の行事でやる以上、ビリだとかブービーだとかを取る事は格好が悪い。オイラには高校生の時に打ち立てた「35点」という不滅の記録があるのだ。大体、過去もこんな考えでボーリングをやってるからスコアとしては100点行くか行かないか位である。スコアは狙うつもりだが、2ゲームという長丁場、途中で飽きてしまって早い球を投げたいとかの快楽に走らないようにしなければならない。最低でも2ゲームで200点は取らねば、目立ってしまうだろうから。


ボーリング大会が始まる。
同じ会社とは言っても、全然知らない連中とチームとなる。若い女の子とボーリングやるというのは、この様な機会でもなければないだろう。別に無くても構わないのだが。
とにかく、ここは若い衆が主役だ。オイラは無難にゲームをこなせばいいのだ。上記①〜④の注意を守って。
15ポンドのボールを、狙いを定めて7割か8割の力で投げる。オイラとしては甚だ不本意だ。120%の力で投げたいという欲望を抑える。しかし、それでもオイラが投げたボールの時速は35kmを超えていたらしい。15ポンドのボールを時速35kmで投げるという、オイラの行為に対して周囲からは驚きの声が上がっているではないか。そんな反応があるとうれしくなってしまい、もっと速く投げられるんだぜいとやって見せたくなるが、ここは我慢。スコアを狙うのだ。
驚いた事に以前と比べてボーリングをやっていて明らかに違うのだ。何が違うって、ピンがちゃんと倒れるのだ。ビックリ。
以前ボーリングをした時よりは、腕の力始め全身の力は強くなっている筈だ。それがどう影響してるのか知らんが1ゲーム目のスコアは150点を超えた。これは自己ベスト。ボーリング好きの連中からすれば大した数字ではないのだろうが、ほとんどボーリングをやってない上に、オイラのこの指の太さ故に重いボールを投げざるを得ないハンデを考えればこれはなかなかの数字では無いだろうか。
内心「格闘家、ボーリングを極めたり!!」と慢心気分。
150点であれば、これは2ゲーム目次第では上位入賞も夢ではないかも。
しかしながら、予想された事が起きる。例えスコアが良くても1ゲーム目が終了した時点でオイラはボーリングに「飽きて」いたのである・・・・。
ルールでは2ゲームやって合計で数字を競うのである。オイラの今回の目標は2ゲームで200点。2ゲーム目は50点取れば目標達成。でも50点という訳にはいかないから2ゲーム目の目標を100点に修正。
2ゲーム目は目標を1ゲーム目よりは低いスコアにしたにもかかわらず、点数が伸びない。1ゲーム目とは打って変わってピンが倒れない。明らかに集中力が落ちているのが解る。1ゲーム目のスコアがまぐれだったのかもしれない。でも、それもどうでもいい気分。早く終わらないかな、と球を投げる。終わってみればぴったり100点で終了・・・・。なんなんだろう。結局スコアは152点の100点で合計252点・・・・平均すれば126点という極めて平凡なスコア。ビリにもブービーにもならなかった、何の賞にも絡まなかったので良かった良かった。そして何より良かったのはズボンが破けなかった事だ。何しろ、このズボン、まだお金払ってないんだから、こんな事で破けなくて本当に良かった。