肝試し

昼過ぎに埼・玉・県の草・加・市に営業に行く。
この街へ来るのは数ヶ月ぶりだ。駅を出てデパートの横を通り少し行く。途中で商店街風の通りに入る。目的地はその道を数分歩いた所にあるはずだ。この道は商店街の様な感じだが店の数も人通りもそんなに多くない。夕方になれば賑やかになるのだろうか?それとも、昔はにぎやかな商店街だったが駅前にスーパーやらデパートやらが出来て沈んでしまったのだろうか?まあ、どうでもいいんだが。
暫く歩くと、通りの反対側にペットショップが見えてきた。ここにペットショップ何て有ったかなあと気にも止めなかったが店の外にいくつか檻(カゴ?)が出ている。
普通、ペットショップってのは犬とか猫とかを扱ってるもんだと思っていたのだが・・・・。その檻の上には「小ウサギ」と書いて有るではないか・・・・。この街ではウサギをペットとして飼うのか!!驚くオイラ。あんなもん飼ってどうすんだろう?一緒に家の中でピョンピョン跳ねるのか?床が抜けるぜ。
先週、オイラはとある駅で、大っ嫌いな「小動物」を目撃し、のたうち回った。そしてオイラの弱点がばれてしまった・・・。しかも、この「小動物」以外にも似たような顔して連中、ウサギとかリスとかも駄目で有る事も一部で暴露されてしまった。
格闘家たるもの、これではいかん。大体、例の「小動物」はオイラの家に侵入しようとしたり、道を生意気にも歩いていたりとして実物に遭遇している。しかし、ウサギだのリスだのってのは実物を最後に見たのはいつだろう?そうだ、見たのはテレビでアップに映されてる顔だ。テレビのドアップだから気持ち悪いと思っただけで実物なら大した事は無いのではないか?一瞬、そんな訳の分からない理屈が頭の中をよぎった。うさぎさんと歴史的和解の瞬間が訪れたのだ、オイラはそう思ってしまった。馬鹿な事を思ったもんだ。うさぎと和解したって何にもいい事ないって事に何故気がつかなかったんだろう・・・・

オイラは恐る、恐るペットショップに近づいた。小ウサギと書かれた檻を目指して。気を付けなければならないのは、あの”目”だ。あの”つぶらな瞳”だ。ん、うさぎは目が赤いんだったっけ?じゃあ、あの顔つきが嫌いなのか?興奮のあまり、徐々に脳みそがパニックを起こし始めた。それでも一歩一歩うさぎに近づいていく。檻の棒で顔がよく見えない。少し方向を変えて歩きつつ、さりげなくチラッと通りすがりをよそおい、今度はしっかりとウサギを見る。駄目だ、気持ち悪い。。。。大騒ぎする程ではないが気持ち悪い。。。こんなもんを可愛いと思ってペットにする人が世の中に本当にいるんだろうか?

小ウサギの入った檻は2段積み重ねられていた。オイラは2段目、上の段のウサギ2匹を見たのだ。そして、見なきゃ良かったと思い、ふと下の段の檻を見てしまった。そこには・・・・、その下の段の檻には、、、、ウサギさんではなく「ハムスター」が数匹いるではないか!!!!
なんでなんだよ〜。ペットショップでこんなもん売るかよ〜。何でウサギの下にそんなもん隠しておくんだよ〜。こんなもん飼う奴が本当にいるのかい?のたうち回り逃げる様に走り去るオイラ・・・。真の格闘家への道は険しく遠いぜ。