先日の稽古で,初めて見る白帯さんがいた。年は29歳(実際の年齢より随分若く見える)だそうで、昔の空手のイメージならおよそ空手をやる様なタイプでは無い大人しそうな人だ。本人は、道場に入門できたのが嬉しく随分と張り切っていた。

その彼は、最近転職したばかりとかで、今は試用期間中。試用期間終わると、残業が増えて道場に来れなくなるのではと心配している。こればっかりは本人の努力と運によるものだから、何とか空手を続けられる環境が維持できる様に祈るしかないかな。

 彼の仕事は福祉関係の仕事だそうで、福祉施設と福祉業者の間の斡旋・調整を行う。今までもずっと福祉関係の仕事をしていたらしい。
 これからの日本は高年齢化が進むから、福祉の仕事は需要があるとは言われている。そうは言っても、オイラ何かにはとてもできそうもない業種の一つだ。昔の経験からして断言できる…。お年寄りの相手は大変なのだよ。

彼の話では、福祉関係の仕事している3割か4割は、元恐い人だとか。昔、ヤ○ザかそれに近いお仕事をしていた人が、人生を反省し更正目指して世の為にと福祉の仕事に就くパターンが多いんだそうだ。まあ、何となくわかるような気もするが。
そういう人達は当然、社内ではトラブルも少なくないとか。でも、お客相手の仕事の方はきちんとするらしい。
むしろ、問題になってるのはそうでない人達らしい。そうでない人=優しい人だとか。彼の言い方によると、優しいだけの人、、、、、、、、、。

この業界には”優しい人”が多いらしい。
自分は争い事は嫌いです。他人には優しくできます、親切です。それだけの人が。
人と争わない、他人に優しいとは、人間として理想的な様な気もするが、そうでもないらしい。ユーザー側からは不満が多いとか。
 そういう人達は、他人に優しくすれば、自分にも優しくして貰える筈、そんな風に考えて福祉業界での仕事を希望する。でも、福祉業界では、そんな人間ばかりでは困るのだとか。優しいだけが取り柄の人では困ると。

 なるほど、、、。自分が厳しい世界に居たくないから、人に優しくすればそういう世界にいないで済むと思ってしまうのだろうか?でも、誰だってできる事なら穏やかに暮らしたいと思うものではないのだろうか?
 稽古の後の雑談だったから詳しくは話が出来なかった。どういう風に問題なんだろう?今度機会があったら彼から続きの話を聞いてみたいものだ。